今晩のアぺりティフは先日、抜栓したシャンパーニュ”キャティエ”。シャンパーニュにはランスで購入したフランボワーズのマカロン。いままでいろいろなつまみをシャンパーニュに合わせてきたけれど、なんといってもコレがいちばん合う。
ところで、ボクは幼稚園のころからマカロンを食べてきた。と書くと、どこの”お坊ちゃま?”と訝るムキもあろうかと思うが、このお菓子は高度成長期以前に、そこらへんの洟垂れ小僧がしょっちゅう食べていた駄菓子なのである。当時はマカロンと呼ばずに”マコロン”と呼ばれていたが、形は似ているものの、味はまったくの別物であった。
今晩のブルゴーニュはジュヴレ・シャンベルタンに本拠を置く”メゾン・ルー・デュモン”の”ヴォーヌ・ロマネ 2005”である。ここのオーナーは仲田晃司さんという日本人で、2000年の夏にこのメゾンを立ち上げたという。
少し長くなるが「リアルワインガイド」より引用する。
”ドメーヌだけでなく、ネゴシアンにも「新世代」が台頭している。この中で一人の日本人の名前がフランス国内外で語られるようになった。「コージ・ナカダのルー・デュモン」である。
すでに日本でも有名な仲田氏は、ネット上では「アンリ・ジャイエに絶賛された」、「サムライ」といった、わかりやすい切り口で紹介されることが多い。だが彼と話したり、そのワインを飲んだりしていちばん感じたことは、「ここまで消費者のことを考えている生産者は珍しいのではないだろうか」ということだった。ワインの輸出先は日本だけではないが、日本を知る彼からは「ワインと飲み手の間にある『壁』を、少しでも取り除きたい」という信念がひしひしと伝わってくるのである。”
この文章を読んで飲む前から期待で胸が膨らんでしまった。実際に飲んでみると、香り豊かであり、とてもマイルドで優しい味わいである。そして余韻が長い。日本人もなかなかやるものである。
ワインの友はヒレステーキ(ソースは占地・舞茸・椎茸のソースとモリーユ茸のクリームソース)、菜の花と海老のペペロンチーノ、キハダマグロの刺身、モリーユ茸のひと口スープ、トマトとレタスのサラダ。
モリーユ茸はボン・マルシェの食品館”グラン・エピスリー”で購入。(これだけで40€近くした)コンソメは戻し汁を捨てるのがもったいなくて、それを有効利用したもの。なかなかイケた。
モリーユ茸のクリームソース。モリーユ茸はクリームとの相性が良いだけでなく、肉料理ともとても良く合う。