京都旅行3日目。今日はレンタカーを借りて遠出をする。
まずは大原・三千院。紅葉はあまり美しくはない。駐車場のオジサン(JR東海の三千院バージョンの写真を撮った人だそうだ)の話によると、三千院の楓はこの数年は良くないという。楓の種類と樹齢と気候の影響だそうだ。へー、楓ってとても繊細な生き物だったんだね、と目から鱗。
次は貴船神社に寄り、鞍馬寺へ。ここで昼食。(のちほど)叡山鉄道・鞍馬駅の近くに大きな天狗がいる。で、すかさず女房が、「ねえ、鞍馬天狗ってここに住んでいたのね」---「・・・」二の句が継げない。
さて、次は比叡山へ向かう。
比叡山ドライブウェイから望む琵琶湖。小学生のころ「源平」に興味をもち、いろいろな書物を読んで想像をかきたてていた時期がある。弓道を習い初めたのもこのころだ。源平では断然、平氏のほうに肩入れし、中でも清盛の弟で平忠度(ただのり)が一番の気に入りであった。一の谷で戦死したが、勅撰和歌集に載った彼の「さざ浪や 志賀の都は あれにしを 昔ながらの 山ざくらかな」と詠ずると目の前にこの歌の風景が鮮やかに出現する。それ以来、志賀はボクのあくがれの地になった。
延暦寺根本中堂。(実は2週間前にここに下見に来ている)中堂での護摩焚きを見せてあげたかったのに今日はお休み(?)なのかやってなかった。護摩焚きをする僧侶を見ていると心がとても落ち着く。更年期様症状が少しでも軽くなってくれるかもしれないと秘かに期待していたのに残念である。
「文殊楼」より根本中堂を望む。高所恐怖症の娘の絶叫が聞こえてきそうだ。
時間がまだまだあったので「三井寺(園城寺)」へ。特にこの寺に興味があったわけではないが、高校時代に古文の先生に「平安時代に貴族の間で、寺といえば三井寺、花といえば桜、山といえば比叡山」と教わっていたのでどんな寺かと見に来ただけなのだ。なるほど、立派な寺ではあった。それだけ。そうそう、境内にあった食堂で食べた鰊蕎麦の汁がとても美味しかった。
さて、昼飯。どこで食べようか決めていなかったので、鞍馬寺御用達の「雍州路」で食べることにした。
ボクは「雲珠(うす)そば」(1050円)。7種の薬味で食べると書いてあり、面白そうなのでお願いした。7種の薬味といっても大根、ネギ、菊の花など薬味とは言えないもので、温かい汁の中にすべて入れてあつもりを啜るのが正式な食べ方だそうだ。蕎麦はコシがなくお世辞にも旨いとはいえない。でも、この薬味の汁に入れるとなかなかの味になる。
女房は「雲珠とろろそば 」(1600円)。もり汁もとろろもあまり美味しくなく、ボクが残した薬味入りの汁で食べていた。生麩の田楽は美味しかったそうだ。
精進料理「雍州路」(京都・鞍馬):http://www.yoshuji.com/