遅ればせながら、ピコさんの
”おうちディナー”のボルドーワイン「CH.ラグランジュ」のところにトラバでっす。
★16本目
今日はボルドーはオヤスミにして、ラングドック=ルシオンの「マンスノーブル」(2001年 赤)を開けた。これは先日読んだ「フランスワインの12ヶ月」に載っていたもので、日本に輸入されている3種類のうち最も安いもの。(1500円くらい)
これがひどいブショネ!建築現場のセメントにお餅にびっしりと生えた青カビを混ぜたような味なのだ。(セメント食べたことないけど)この値段でちょっとくらいのブショネならば飲まずに料理用に回すところだが、ここまでひどいと文句のひとつもつけたくなる。翌日にクレームを入れて返金してもらうよう要請することに。
★17本目
気を取り直して開けたのは、ムートン・ロートシルド・ファミリーの「バロン・カール」(2000年)。このファミリーのフランスワインは五大シャトーのムートンをはじめ飲んだことがないが、チリの「アルマ・ビーバ」(Alma viva)は一度だけ飲んだことがある。
このバロン・カールはムートンの地元ポイヤックではなくて、右岸のサンテミリオン産。セパージュはメルロ78%、カベルネソーヴィニョン14%、カベルネフラン8%。
味はクセがなくて飲み安い。換言すれば、深みを感じることができずに平ぺったい味だ。ムートンの名前を冠しているのでこれで3300円もする。いっちょ奮発してモノホンの「ムートン・ロートシルド」を飲まねば!・・でもやっぱり、セカンドの「プティ・ムートン」あたりにしようか・・・うーん、もう少し妥協して「ダルマイアック」か「クレール・ミロン」あたりでも・・・と夢はどんどん萎んでいく。(笑)
ワインのつまみは昨日の残りのミートソースを使ったラザーニャ、トルティージャ・エスパニョーラ、イタリアのオリーブ、サラダ。パンは今日もアンデルセン。

今日のチーズは
mesinosukeさんに教えていただいた蕎麦店「いしおか」のすぐ近くにあるチーズ専門店「ユーロ・アール」で買い求めた。
写真左はフランス・サヴォア地方の「トム・オー・マール・レザン」。これは山羊や牛のチーズをマールとぶどうで漬け込んだものである。マールの熟した味がして、コクがあってとても美味しい。但し、外皮(「リンド」というらしい)は不味い。お店の人に食べないほうがいいと忠告されていたのに・・・。
写真右はお店のオリジナルチーズ。トリュフを混ぜ込んだクリームチーズをカマンベールでサンドイッチにしたもの。これは最高!
このお店は一昨年に祐天寺から学芸大学に移転してきたそうで、ご夫婦(たぶん)でお店を切り盛りしている。ご主人も奥様も懇切丁寧にチーズに関しての説明をしてくれ、応対もアット・ホームで寛げる。近くにこんないい店があって本当に嬉しい。蕎麦、ボルドーに続きチーズもマイブームになりそうな予感・・・。
★18本目
つまみは芽キャベツとじゃがいもの煮込み、ラタトゥイユ、南仏風鱈のトマトソース煮込み(残り物)、白いんげんとソーセージのトマトソース煮込み(残り物)、イタリアのオリーブ。
愚息がまた突発家出をしたので、愚息のためにつくっておいた料理を処分しなくてはならない。美味しいからまあ許せるが、やはり毎日違うものが食べたいよ~。
今日の芽キャベツとじゃがいもの煮混みは今まで経験したことのない味。今が旬の芽キャベツ、じゃがいも、ベーコン、セロリ(少々)をブイヨンで煮込んだだけの簡単料理だけどとても旨い。

「レイニャック・キュヴェ・スペシアル2000年」(AOCメドック/クリュ・ブルジョワ・シュペリウール)。ネットで「ポスト・シャト・マルゴー」とか「ブラインド・テイスティングでペトリュスを破った」と出ていたので購入。(3700円くらい)
色はとても濃い、香りもふくよかで好みである。味見をしてみると酸味がかなり強いが、まだ閉じているようで、実態のつかめない味。
30分ほどしてから再度味見をしてみてもさきほどと味は変わらず、なんとも平坦な味わいだ。結局、最後までこの状態が続いてしまった。トホホ

チーズは学芸大学「ユーロ・アール」オリジナルのカマンベールでトリュフ入りクリームチーズをサンドしたもの。これは気に入った!またリピートしたい。

ワインで満足できないときにはなんとか気持ちを鎮めようとさらに酒盃を重ねてしまうのはいつものこと。酒肴は自家製塩辛。
★19本目
今日はちょっと高級なワインを飲む予定なので、つまみもそれなりのものを用意したかったのだが、冷蔵庫の中で僻んでいる余りもの君たちを片付けなければならないので、こんな食事になった。
前菜:豆腐ジェノヴェーゼソース、トルティージャ(余りもの)、サラダ。メイン:ラタトゥイユ・スパゲティ(余りもの)。パンは明治屋の「ホブス」。
豆腐にジェノヴェーゼソースがとてもよく合う。

「シャトー・ラグランジュ1998」(サン・ジュリアン、グランクリュ3級)。
このシャトーはサントリーが1983年に取得したもので、一昨年に引退された名醸造家の鈴田健二さんの苦労の結果、3級畑に相応しいワインを造ることができたという話を読んだことがある。
パーカー・ポイントは88点とそこそこで、セパージュはカベルネ・ソーヴィニョン66%、メルロー27%、プティ・ヴェルド7%。
酸味もタンニンも程よい感じで余韻はかなり長い。面白いのは飲んだあとにバナナを食べたあとのような味が口に広がることである。
1時間ほどかけて飲んだワインは初めから終わりまで味がそれほど変化することはない。
飲み終わっての感想は・・・まあ、こんなもんかな? であった。

チーズは「ユーロ・アール」のオリジナルチーズとスティルトン。
若いころは臭~~いチーズが苦手だったが、最近はブルーチーズやウォッシュチーズを好むようになってきた。嗅覚が鈍感になったせいかもしれない。・・・これも老化現象?(笑)
★20本目
友人が清水港の巨大な干物を送ってきた。この鯵の干物は30センチもあるが、大味でなく脂がのっていて美味しい。前菜は大根と黒はんぺんの煮物、わかめとキュウリの酢の物、韮の松の実和え。

さすがにこういうつまみにボルドーの赤は合わせにくいので(中には合うのもあるかもしれないが)、飲みなれているボルドーのアントル・ドゥ・メールの白を合わせた。ドルドーニュ川とガロンヌ川に挟まれたこの地区のAOCを名乗るためには残糖度が4g/リットル以下と決められているのでとても辛口だ。