プリモ・・「北海道産ウニと空豆のクリーム和え自家製タリアテッレ」
ひと口・・・「ひょっとして、このパスタは調理段階で塩を入れてないのでは?」と感ずる。
シェフが塩を入れるのを忘れたのではないかという疑惑を持ったわけではない。そんなシェフではない。
塩の味がほとんどしないのである。塩分はうにからの塩分、それも上品な海の藻塩の香りである。
うにと空豆からのエキスで調理されたクリームソースは、塩味が薄いにもかかわらず、これでパンをいくつでも食べられる。
そして、特筆すべきは、タリアテッレである。この料理ではタリアッテッレが主役だ。
このレストランのイチオシは自家製手打ちパスタであることを思い知らされる。
うにと空豆のソースは、この主役を引き立たせるための名脇役というわけだ。
タリアテッレの上質のセモリナ粉を感じさせてくれる風味、シコシコ、シャキシャキ、プチプチと複雑な音を奏でる歯ごたえ。
ソースとタリアテッレが渾然と一体になりながらも、タリアテッレの自己主張は止むことがない。
こんなパスタ、食べたことない。