Blue-Parfumeさんの
「箱根 暁庵」に仕返しトラバ!
私の蕎麦行脚はここ「箱根暁庵」から始まった。まあ、ふりだしに戻ったわけである。ということは、今回をもって最終回を迎える・・・ということになる。長い間、おつきあいくださった皆々様には感謝の言葉もない。
さて、今回は最終回ということで、「有終の美」を飾るべく蕎麦会席と洒落込んだ。
まずは生ビールと冷酒「箱根山」で乾杯。生はほどよい冷え加減、日本酒は本醸造だがまったりとしていて美味しい。
★先付 「暁豆腐 焼き味噌」豆腐は箱根の山の湧水で作られているそうだ。食べていてもなんの抵抗も感じず、旨みだけが現れる不思議な豆腐だ。蕎麦もそうだが豆腐も水が命であることを痛感させられる逸品である。
「焼き味噌」はこの店のものがイチバン旨いと思う。美味しい味噌の中に鰹節、しそ、蕎麦の実を混ぜ込んで炙ってあり、さまざまの味と食感を楽しむことができる。日本酒が止まらなくなる逸品である。
★御椀 「菊花椀」上品な鰹出汁のおすましの中に、菊の花びら、春菊、松茸、大根が泳いでいる。大根に美味しい出汁が染み込んでいてとても美味しい。秋だな~、とちょっとオセンチになったりする。
★造里 「三点盛り」「三点盛り」と書いてあるが、刺身は5種類。イカ、まぐろ、平目、海老、それと白身の魚(名前を聞き漏らした)。
いつも関心させられるのだが、ここの刺身はどれも新鮮で美味しい。蕎麦屋なのに・・・。
★焼物 「真奈鰹朴葉焼」朴葉味噌と真奈鰹がとてもよく合う逸品である。まわりに銀杏、栗、紅葉の葉をあしらい、これも秋を感じさせてくれる料理だ。酒が進んでしかたがない。
★揚物 「そばがきあられ揚げ」揚げ油の香りと味とが私の好みである。中はそばがき特有のもっちりしており、外はカリカリしていて香ばしい。どうやったらこんなに美味しく上品に仕上げることができるのだろうか?
★食事 「かわりそば(芥子)」お蕎麦は「かわりそば」、「せいろ」、「田舎そば」の3品から選ぶことができる。私は「かわり」をもらうことにした。今月は芥子のかわりだ。
かわりそばというのは更科粉に柚子や抹茶などを加えて打って、色と香りとを楽しむ蕎麦である。高橋邦弘氏の本からの受け売りだが、作り方はこの更科粉をこねてから冷まして、そこに季節季節の材料を加えるという。初めから更科粉にこの材料を混ぜ込んでしまうと、蕎麦をこねるときに湯を用いるので香りが飛んでしまうからだそうだ。特に柚子は香りを楽しんでもらうために、蕎麦を打つ直前にすりおろすという。ひと手間もふた手間もかかる蕎麦なのである。
私が食べたこの芥子のかわりそばは歯ごたえ、味ともに申し分なく、普段食べる「せいろ」より数段、味が勝っているように思われる。
★食事 「せいろ」私の勝ちであったようである。しきりに「はんぶんずっこ」を提案されるが、もちろん却下。ざまみろ!なのだ。
今日食べた蕎麦は北海道産の「夏そば」である。本州産の「秋そば」は11月中旬ごろだそうだ。
ということは、来月また来なければならないということになる。
ということで、次回は11月の中ごろに蕎麦行脚・その39をアップする予定です。<マジ?
「箱根暁庵 広尾店」(広尾):http://yaplog.jp/akatukian