●ダイエーの袋を提げている方
●お子様連れの方
入店をお断りします 店主
ダイエーのすぐ近くのある蕎麦屋はオープン当初こんな貼り紙をしていた。こんなに客をおちょくったハナシはないのだが、現在もその蕎麦屋は営業している。もちろん、現在はこんな失礼な貼り紙ははがしてある。(ちなみに、この店の名前は伏せておく。勘のいい人は、あはーん、あそこだな!とわかってしまうと思うが。)
その「ある店」で夕食を食べた。
ここには過去に2度ほど訪問したことがあるが、はっきりいって蕎麦の良し悪しはあまり憶えていない。(実は、今日の目的地はここではなくて、都立大にある「柿の木坂 更科」だったのだが、あると思っていた場所になかったので、仕方がなくここまで雨に濡れそぼちながら歩いてきたのだ。)
新発売のビールかどうかはわからないが、生ビールが瓶詰めになったという「熟撰」という名前のビールで喉を潤し、引き続き久保田の千寿をコピリんとやりながらメニューを検討。
まずはつまみ・・・といくのが定石だが、今日は「せいろ」をいちばん初めにもってきた。
酒精に嗅覚と味覚が侵される前に、蕎麦の繊細な味を味わいたかったからである。
我々は往々にして、無意識のうちに、炭水化物系食べ物は酒の〆ということで、イチバン最後に食しがちだが、別にそんなことには拘る必要がどこにあるのだろう?
イッパイ飲み屋でイチバン初めに焼きおにぎりを食べたっていいじゃないか!フレンチ・レストランでアミューズとしてデザートを食べたっていいじゃないか!・・・これは、ちょっとイヤかな?
(口調が荒いのは、いまさっきお回りさんに逮捕されたから・・・右折禁止のところを右折したから。。。今、交通安全運動週間なんだってさ。罰金7000円!せいろ10枚分だ。泣)
まあ、そういうわけで、つまみの前にせいろを食べたわけだ。
まず、蕎麦のみをつまんでみる。・・・蕎麦の味も香りもなんにもしない。味も香りも小麦粉のみ。歯ごたえはない。要するに「ぐちゃ」だ。(先日、五反田「遊庵」とほぼ同じ。)
たれはけっこう好きな味だ。出汁も十分にその力を発揮しており、しょっぱ味、甘味も好みだ。
でも、蕎麦がこれでは・・・トホホである。
(上に「たれ」と書いたが、なんでかわかるかな?昔、蕎麦は味噌で作ったたれで食べたそうだ。だから、「たれ」なんだってさ。)
せいろを食べ終わった時点で、店を出ようと思った。が、ここはつぶしのきかない碑文谷、しかも外は雨。おまけに、家には食べるものがほとんどない。
ということで、このまま居続けることにした。
つまみはどれも値が張る。1000円以下のつまみがほとんどないのだ。けしからぬではないか!
で、なるべく安い肴を注文。「下田のかまぼこ」(650円?)と「鴨焼き」(1500円)だ。
鴨はなかなかいい味をしていたが、かまぼこはどこが下田なのかよくわからなかった。
スーパーで売っている「紀文」印とおんなじ味である。
「蕎麦麩」(700円?)と「自家製塩辛」(650円)。
蕎麦麩そのものの味はなかなか良かったが、味噌が甘すぎて酒とぜんぜんマッチしない。
塩辛は・・・桃屋のほうが私の舌には合っているようだ。
会計はこれで8000円ちょい。ちょっと、というかかなり高いように思われる。
タカバネーゼ御用達の店だけのことはある。