「てんぷら」はカリッ!と揚げてあるのが旨い。グチャッ!としているのは不味い、つかそんなのはてんぷらとは呼ばない」、と人は言う。
そんな人に聞きたい、「あなたはカリッ!パリッ!のてんぷらをつゆにつけて食べるでしょ。したら、てんぷらがグチャッ!ってなっちゃうでしょ。だったら、はじめっからグチャッとしてたっておんなじではねえっすか?」と。
ごくたまにではあるが、「長寿庵」の特大海老の天丼を無性に食べたくなることがある。
この海老天は巨大で長さが20センチもある。猫背を矯正すれば23センチにもなる。
海老はプリプリで火の通り加減が素晴らしい。
イチバン強調したいのは、コロモである。
厚さ約1.5センチ、外側はちょっぴりカリカリで中はグチャグチャでまるでできそこないのお好み焼のような食感である。
このグチャグチャのコロモを口の中でぐちゃぐちゃと噛み、ご飯をゴソッとかきこんで、ぐちゃぐちゃ食べるのが大好きだ。
このグチャコロモさえあれば海老なんかいらない。
こんどはおぢさんにコロモだけの「グチャ天丼」を注文してみるとしよう。
たぶんぐちゃくちゃ旨いはずである。
西小山「長寿庵」の「海老天丼」、並で1400円。