ピコさんの記事からのトラックバック。
1回目
イル・バッフォーネ(恵比寿/イタリア料理)
2回目
ディナーで再訪! イル・バッフォーネ(恵比寿/イタリア料理)
恵比寿ガーデンシネマで
「Before Sunset」を女房と鑑賞する。
これはパリを舞台に9年ぶりに再開した男女のことについての映画であったが、映画の鑑賞眼のないボクにはよーくわからない映画であった。
パリの風景をもっと見られると思って期待したのだが、あまり風景は出てこない。
なんだか消化不良。
映画の後、ピコさんも食事をされているというイタリア料理店「イル・バッフーネ」へ。
ガーデンプレイス前の加計塚小学校横の細い路地を入り・・・・・あれ?行き止まりだ。
確かピコさんの記事にはこの路地を歩くと書いてあったが・・・ふと横をみると狭い階段がある。
だが、階段の先は古びた木造モルタルのアパートがあるだけである。
意を決して階段を降りてみると、右手方向に路地がつながっている。
恐る恐るその路地を歩いていくと、広い(たいして広くはないがそのときはそう感じた)道に出る。
そこに目指す店はあったのだ。
雨が強く降っていたにもかかわらず、店内は8割方埋まっている。
こんな場所でもけっこう繁盛しているのだ。
感じのとても良いお嬢さんにテーブルに案内され、ビールを飲みながら女房と映画についての感想を話し合う。
ところが、この映画がなにを主張しようとしているのかを巡って意見が衝突し、気まずい雰囲気になってしまった。
どうも最近覚えた司馬遼太郎の造語と思われる「精神的受精」という言葉を使ったのが気に食わなかったようで、やけにつっかかってくるのだ。
このままではせっかく前から楽しみにしていたお料理の数々が台無しになりそうなので、ひたすら頭を低くして「隷属の体勢」をとることにする。(えらひ!)
●「バーニャカウダ」 ●「野菜の炭火焼」
さて、気まずいまま前菜を食べる。
「バーニャカウダ」はイタリアのマンマのお宅で食べたのとそっくり同じ(といっても実はイタリアでは食べてない)といっていいほど素朴な味である。
新鮮で味が濃い野菜をつけて食べるとイタリアの片田舎にいるようで気分が落ち着いてくる。
これを食べてやっとオババの機嫌は良くなったようであり、顔に笑みが戻ってきた(ヤレヤレ)
前菜二品目は「野菜の炭火焼」である。
野菜を炭火で焼いて、その上にバルサミコ・ソースをかけただけの単純な料理である。
本心を言えばもっと凝った一品を期待していたのだが、ひとくち食べてシェフの狙いがわかるような気がする。
野菜が旨い・・・だからそれにへたに手を加えることは避け、素材そのものの旨味を食べてもらおうという心憎い意図なのである。
●「スモーク鯛のタリアッテッレ」 ●「キノコと帆立貝のオレキエッテ」
プリミの一皿目は「スモーク鯛のタリアッテッレ」である。
味つけはオリーブオイルに塩、胡椒といたってシンプルである。
だからこそ、アルデンテの手打ちパスタの旨味もわかるし、そのパスタとスモークされた鯛との相性の良し悪しがはっきりとわかるのである。
素材が素晴らしいからこそこんなことができるのであろう。
二皿目は「キノコと帆立貝のオレキエッテ」だ。
私はこういう反則的(?)な麺が大好きなのだ。
中華では刀削麺や猫耳面が好きだし、イタリアンではキターラが好きだ(コーンクリームスープのダマも好きである←関係ないか・・・)
ソースはクリームソースであるが、軽く仕上げてある。
したがってくどくなく、これも素材の味を損なわないような工夫がしてあるのだと私は解釈している。
●「自家製パン」 ●「鴨のロースト」
二人ともかなりのトシなのでメインは「鴨のロースト」のみ。
これもただ焼いただけである。
ソースは粒マスタードだが、マスタードをつけずに食べる。
いい鴨である。上質の鴨である。
●イタリアの白ワイン(シャルドネとリースリングのブレンド)
会計は約18000円。
帰りがけオーナーシェフのシニョーレ・バッフォーネとふた言、み言話をする。
彼はイタリアで修行したあと、「ダノイ」、「ビスボッチャ」の厨房で働き、つい最近ここで独立したそうである。
この恵比寿の陸の孤島でオープンしたのは、ここが彼の自宅だったからだそうだ。
それにしてもこんな辺鄙な場所で開店するとは・・・腕に自信があるからこそ思い切ったのだと思われる。
商売は立地ではないということを教えられた。
十分満足できた。またこよーっと。
ピコさん、いいお店教えてくれてありがとーーー♪
追記:旨いという字が躍っているが、これは
harumiさんの記事から無断で借用させてもらった。
この場を借りてはるみさんにはお礼を言わせて頂きます。