夕飯の〆に山梨名物の「ほうとう」を食べた。
これを初めて食べたのは三十路を越えたころであった。
子供のころは「ほうとう」などという食べ物は私の周囲にはなかった。
日々食べている食べ物を見ていると子供のころにはなかったものがいかに多いかと驚かされる。
例えばワイン。
昔は「赤玉ポートワイン」だけだった。
二十歳のころになるとポルトガルの「マティウス・ロゼ」が酒屋の棚に並び始めたが、1本が2000円以上もした。
そのころ、初めてスペインで1本が30円ほどのワインを飲んだ時には感動したものである。
例えば「ピザ」。
初めて食べたのは高校1年のとき、吉祥寺のサンロードにある「チロル」であった。
このときの感動は今も忘れられない。
例えば「明太子」
こんなに辛いタラコがこの世にあるのを知ったのは大学1年のときであった。
居酒屋のメニューにあったので恐る恐る注文してみたら、はまってしまうほどの旨さに感動した。
コシの強い讃岐うどん然り、秋田の「きりたんぽ」然りである。
グレープ・フルーツを初めて食べた高校3年のときには、なんでぶどうの味がしないのかと不思議に思ったものである。
ことほど左様に、世の中いろいろの食べ物が食べられるようになったということは結構なことではある。
と手放しで喜んでいて良いものだろうか?
どこからか警鐘が聞こえてくるように思われるのは果たして気のせいか・・・・・・・・・
■献立
・和風ハンバーグ
・きんぴらごぼう
・サニーレタスとラディッシュのサラダ
・ほうとう
・「シャトーヌフ・デュ・パープ」(赤)
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スペイン旅行記「カディス(2日目の夕食)」、アップしました。